遷径計画

遷径計画

色々な自転車の様々な軌跡に対する迷走の備忘録です.

【ブルベ】PBP2023への参加② 出国~出走前日

BRMの最高峰と称される4年に一度の祭典、Paris-Brest-Paris(PBP)の第20回大会に出走・完走してきました。
今回はその出国から出走前日までを振り返ります。

出発前のプチトラブル

ブルベはスタート地点に立てた時点で半分完走出来たようなもの。
時にそう言われる(勝手に言った)ように、万全な状態でスタートを迎えるためには往々にして大小様々な障害が立ち塞がります。

私の場合、出発1週間前に後輪のベアリングが固着
原因となったのは防水性に乏しいと言われるMAVICのID360ハブで、元々フリー側のベアリングが怪しいのは既知でしたが、そちらではなく予兆のなかったハブ側のベアリングが突如悪化。
幸か不幸か丁度メンテに出している最中で、そのショップが偶然にも同規格のベアリングを在庫していたため、それに打ち替えていただくことで事なきを得ました。
欲を言えば別ルートで出処のはっきりしたものを安価に調達したかったですが、こればかりは仕方ありません。

こうなるとフリーも怖いので、タイミングよくフリマに出品されていたものを確保。
発送予定が3~5日と出国に間に合うか怪しかったのですが、「急いでいるようですので早めに発送しました。」と翌日発送の神対応
取引コメントではこちらの事情に一切触れていないので、プロフからX(Twitter)に飛んで状況察していただいたんですかね…?本当に助かりました。

タイミングがタイミングなので少し焦りましたが、出国後でなかったのは不幸中の幸い。その他諸々の幸運と善意に支えられてなんとか当日を迎えられました。

初日

出国

行きの飛行機は朝の8時発。ツアー便のためその3時間前には来るようにお達しがあり、始発ではその時間に間に合わないため前日夜から羽田入り。

手荷物預かり所はどこも満杯だったため、カートをごろごろ転がしながら時間つぶし。
朝になると同じツアー組らしき方々がチェックインカウンターにぞろぞろと集まってきて、自動チェックイン機やら事前チェックインやらと早速助け合いつつ搭乗手続き。

受付は私含む大半がバイクポーターPROだったためか、サイズ計測などそこまで厳密に行われず通過。
また心配だったチェーンオイルのSDSやCO2ボンベも、特に触れられることもなく保安検査を通過できました。

そして始まる14時間のフライト。飛行機の離陸を窓から眺めるにつれ、ようやく「後戻りできないなあ」という実感が湧いてきます。
窓際席でしたが幸いにもトイレに悩まされることもほぼなく、日付変更線沿いや北極圏を飛ぶ航路にテンション増。

機内食は2回出ました。

到着、晩餐

英国を超えて仏入りし、高度を下げていく飛行機から覗く風景にツアー組である隣席の方々と「土地広い」なり「ラウンドアバウトたくさん」なりと話しているうちにシャルル・ド・ゴール国際空港に到着。

目に入る異国語に海外を感じつつ、入国審査を特に何も聞かれることもなく通過。
運ばれてくる荷物を受け取るにあたり、同じような輪行箱ばかりなので見分けが困難。一応片面にキーホルダーをつけて対策していましたが、肝心の面が見えなかったため結局効果なし。

Europcarを発見

受け取り後はツアーのスタッフと合流し、ホテル毎に分かれてバスで移動。
荷物がトランクに収まりきらず、1台は車内の座席に移されました。(運転手によるクッション枕のオプション付き)
途中事故渋滞に捕まりつつも、現地時間19時半過ぎにホテル「Mercure Maurepas Saint Quentin」に到着。

チェックイン中、通りがかった他国の参加者が「ボトル交換しようよ!」と持ちかけてくださったのですが、残念ながら誰も特別なボトルの持ち合わせがなく、お受け出来ず。。次からは記念ボトル系も用意あった方が良いのかもですね。

ツアーは相部屋での申し込みでしたが、どうやら溢れたらしく一人部屋。費用は変わらないのでお得ではありますが、嬉しいような寂しいような。

現地のスーパーは遅くとも20時には閉まってしまうようで、急がないと間に合わなかったため大人しく外食することに。
数km離れた所にある「Léon - Trappes」というお店がオススメとのことで、ここまでの道中で知り合った方々に便乗させていただいてタクシー移動。
ムール貝が売りらしく、各々フランス語のメニューに苦戦しつつもムール貝とバーガーを注文。飲み物は全員荷解きを考えてノンアルを頼んだつもりでしたが、届いたのは全てアルコール入り。さらば荷解き。
貝も美味しいし店員さんも気が良かったり日本語で話しかけようとしてくれる方がいたりと良いお店でした。

なお同卓の方々とアルコール抜きついでに徒歩で帰ろうとして、最終的にホテルと逆方向に数km歩いていたことが発覚したため結局Uberタクシー呼びました。方向感覚だいじ。

帰ってから大まかに荷解きと自転車の組み上げをして細かいところは翌日丸投げ。

2日目

事前受付

1晩明けて2日目。ホテルの朝食はチーズの種類が多くて美味しかったりパンが各自で切り分ける方式だったり果物を棚から直取りしたりで新鮮でした。(写真撮り損ねました。。)

事前受付のためランブイエへ向かうにあたり、ホテルから会場までは20km前後。
基本幹線道路を走ることになるので微妙という触れ込みもあり、電車+徒歩で帰りはパリ観光という案も魅力的でしたが、自転車の状態確認と半月以上ろくに乗れていなかった身体の慣らし、現地慣れなどのため自走を選択。ついでに30kmほど追加すればヴェルサイユ宮殿へ寄り道できそうでしたが、時間の都合で残念ながらスルー。

なお近場を走るだけだし泥除けはいらないかなと装着をサボったところ、宿を出て早々に小雨に振られて泣きを見ました。

居合わせた方々にまたもや便乗して向かう道すがら、立ち止まっていたイタリアの方に「この先自転車通れないわ(※)」と言われたため、一緒に脇道を縫うように進んで受付会場まで。 ※自転車道がないというだけで、車道なら通れました。

フランス初の石畳

途中から迂回開始

会場到着は朝11時前。受付予定時間が13時と間があるためぶらついていると、LELとインドのGOH(Gate Of Heaven、1200km12000m↑)から営業活動。GOHからはお洒落な栓抜きも貰いました。

前日受付会場
右下の丸いやつがマグネット付栓抜き

記念撮影組

会場でお会いした日本人とお話ししたりつつ、頃合いを見て受付へ。受付予定時間は少し先でしたが特に問題なく受付できました。
ゼッケンプレートやウェアなどを受け取り、実感はまだまだ薄くともようやく「フランスに来た観光客」から「PBPの出走者」に。

ついでに購買で記念Tシャツを購入。小さいサイズの反射ベストはすぐに在庫が無くなってしまったようで、交換で入手できないかと尋ね回っている方がちらほら。

記念撮影、初参加組懇親会

受付後は、奇しくも受付予定時間と同刻の13時に行われるAudax Japanの集合写真撮影へ。大雨で中止になったらしい前回とは異なり、快晴の中ランブイエ城をバックに記念撮影。

その後、縁あって初参加者を中心にした懇親会へお誘いいただき、ランブイエ城近くのカフェに移動。メニューの分かりやすさと安心感に負け、昨夜に引き続きバーガーを食べました。

当然のようにポテトがセットでついてくる

帰路~2日目終了

帰路は翌日の会場入りで躓かないように電車(TGV)の予習をしようと切符を購入…はしたものの、目の前で発射予定時刻1分後の電車が行ってしまい、次は1時間後だったため結局自走して帰りました。
ダイヤの正確さはさておき、切符購入の混雑と、改札の通過に時間がかかったのが響いたようです。
なお改札は自転車が通れる広いゲートが1台あったものの思ったようにゲートが開かない時があり、自転車を担いで通常の改札(金属製のバーを回転させて歩くタイプ)を通っていく人もちらほら。ただその改札は狭くバーも高さがあるのでリスクが高く、担いで通過しようとした同行者はバーにホイールを巻き込んでしまい、スポークが少し曲がってしまいました。。。

帰路は脇道は使わず幹線道路をまっすぐ。実は行きで迂回していた区間の一部は反対車線に自転車通行可の歩道があったようでしたが、道が悪く信号も分かりづらく危ないため車道中心。 しかし途中から同行した方が歩道走行中にパンク&落車してしまい、薬局に寄って応急処置するなどしました。
機材だったり落車だったりといくつかトラブルを目にしていますが、まだ前日なんですよね…。

下の小さい信号が歩行者用。日本の感覚で探していたら最初見つけられませんでした。

ホテル到着後は近くのショッピングモールにあるデカトロンや電気屋を見回り。
リユースショップらしきところの店頭に我らが△=STRiDAが置いてあって謎の感動を覚えましたが、店員さんが作業中でよく確認できず。欲を言えばコインランドリーを利用したかったですが、丁度良い場所が近くになかったので諦めました。
帰りにスーパーに立ち寄り軽食を勘で調達。牛乳を買ったと思ったら成分調整牛乳みたいなやつでした。かなしい。
スーパーで会った参加者の方の部屋にお邪魔させていただいてプチ晩餐会をし、2日目は終了。

残った組み上げもして準備完了

ブルベでもそれ以外でも自転車に乗るときは基本独りなので、こうして段々と広がっていく縁や交流というものを実感した2日目となりました。

【ブルベ】PBP2023への参加① 準備編

BRMの最高峰と称される4年に一度の祭典、Paris-Brest-Paris(PBP)の第20回大会に出走・完走してきました。
帰国後に体調不良決め込んだため遅くなりましたが、今回はその事前準備周りを振り返ります。

前提

PBPは、フランスのパリ郊外と同国西部の港湾都市ブレストの間を往復する約1200kmのBRM。
そのうち最も枠の多い制限時間90時間のカテゴリーにエントリーし、88時間6分で完走しました。

PBPへは今回が初参加。ついでに言えば海外旅行、1000km以上のBRMともに未経験で、過去の最長は600kmブルベ+自走往復120kmの700kmちょっと。
初経験尽くしのため完走重視の安定志向ですが、現地での体験重視で直前勉強会などは出席せず。

手配関係

先述の通り海外旅行経験がなくフランス語もさっぱりのため、航空券・地上手配・ホテル全てグッディ主催のパッケージツアーに頼りました。
個人手配に比べお金はかかりますが、現地でのストレスやトラブルリスクを可能な限り低減したかったのと、ツアー参加者同士で交流や情報交換ができる点を重視したためです。

外貨も現地でのキャッシングは行わず、事前に200ユーロ用意。複数人で割り勘する時に使ったり、滞在後半は優先的に紙幣を使ったりしたため、最終日までに丁度使い切ったような塩梅でした。

カードも大抵の場面で使えますが、主流はタッチ決済。普段メインで使っているカードはタッチ非対応で、そのカードを使うたび逐一タッチじゃないよと示す必要があって少し手間だったため、途中からタッチ対応のサブのカードに切り替えました。……今にして思えばメインのカードをApple Payでタッチ決済するのも一手だった気はします。
なおカード決済端末の操作にあたり、向こうではまず最初に言語選択の画面が出てきます。ちゃんと表示を見ていればまず間違えませんが、気づかず国内の要領で暗証番号を打つと恥を見ます(1敗)。

荷物周り

ウェア

寒暖差があり、かつベースの気温は高いかもという話だったので、基本はおたふく手袋のアウトラストインナー上下+夏用半袖(or長袖)ジャージ&ビブ

冷え込む時はレインウェア(上)やレッグウォーマーを重ね着。
流石に夜に仮眠など挟むと走り出しは冷えますが、それ以外は問題なし。昼の暑さもそこまで気になりませんでした。

グローブは中程度のパッド厚のもの。
IntroのStinger系のような極厚パッドは逆に荷重が偏って痺れが出そうになることがあったため、今回はサブとして持参しました。
化粧パフは持って行ったもののホテルに忘れていきました。。

走行中の荷物

当日の自転車はこんな感じ。

ボトル

950ml+たぶん800ml。
受付で頒布されたボトルが丁度良かったのでそのまま使いました。

何分容量が大きいものを選んだので、私設エイドでは「容量多くてごめん…」と思いながら水を分けていただいたりもしましたが、おかげで道中での水補給ストップは相応に減らせたかと思います。特に夜間はエイドが中々現れない区間もあったりしたので、そこでの水の心配が不要だったのは精神的に大きかったです。重量は気にしたら負け。

容量が唯一裏目に出たエピソードとして、とあるエイドで用意いただいた水がコントレックス(すごく硬度が高い水)だったときは、無下にもできず950ml並々満たされていくのを横目に銀河に思いを馳せることとなりました…。いや貰えるだけありがたいんですけどね。
個人的には硬度が高かろうと飲む事自体はさしたる問題ないんですが、お腹が緩くなるのは避けられず次のPCでトイレに駆け込むことに。

バッグ類

バッグは4箇所+ツール缶。

それぞれの内訳と所感をざっくりと。

実際の装備とは若干差異あり

  1. サドルバッグ

    • 雨具上下・レインシューズカバー
    • 輪行袋
      なくても現地調達できるし、なんなら現地の方々が率先してごみ袋とかに詰めて「OK!」と言ってくるケースもあるらしい。
    • 作業用手袋
    • ハンドタオル
    • おしりふき
      今回は結果的に使わずでしたが、PCのトイレ待ちなどで「no paper...」と悲しそうに語る被害者達は散見されました。
    • 予備ワイヤー
      シフトワイヤー交換してから結構経っていたため。といっても携行工具が十分でないので結局はPCのサポート頼り。
      ついでになんとなくブレーキワイヤーも用意。何故かと言われれば気分。
  2. フレームバッグ

    • モバイルバッテリー(10000mAh)、各種ケーブル
      ドロップバッグの度に交換を想定。
    • 予備ライト、電池
      メインライトのVOLT800NEOの動作不良も想定してVOLT800を1本。
      電池はeTrex用。ただ他の参加者やルート看板のおかげでルートは分かりやすく、夜間の下りくらいしか運用しなかったので電池交換は発生せず。
    • 有線イヤホン、lightning変換アダプタ
    • シャモアクリーム、ウェットティッシュ、その他小物
  3. トップチューブバッグ

    • スマホ・貴重品類
    • 受付で頒布された公式ナップサック
    • めだたんぼー、眼鏡など
  4. ハンドルバーバッグ

    • 補給食
      メインはかし原の塩羊羹(安かったので)。サイズも小さいので配り回ろうかと思ってましたが、2人目のエイドの男の子におずおず突き返されて序盤で心が折れました。得体の知れない食品は受け取れないよね…ごめんね……
      ZONEゼリーは嵩張るうえ効果も期待ほどではなかったため即ベンチ行き。エナドリはPCに常備されているので必要ならばそれを携行すべし。
      その他は家にあったり目についたものを適当に。
    • アミノバイタル、ウルトラミネラルタブレット
      向こうではスポドリの類がほぼなく、補給も水メインだったためタブレットはとても有用でした。高いけど
    • 金グリ、ロキソニン、カフェイン錠、常備薬
      道中苦しんでいる人に配ることもあるので予備があると安心。
  5. ツール缶
    普段通りの携帯工具や予備小パーツ類。ただし予備クリートspd)を忘れて後ほどとても後悔しました。
    替えチューブは普段はR'Air一本ですが、代わりに走行継続性重視でMageneのTPUチューブ2本。TPUは品質安定しないとのことで結局リスクはあるのですが、2本持っていけることを優先。
    チェーンオイルはSDS(和文)の入手が用意だったワコーズのエクストリームルブ。小分け用の容器を持参していましたが、元容器のまま入りそうだったのでそのまま突っ込みました。
    今回出国時はセーフでしたが、CO2ボンベは空港で没収となることがあるので注意。

ドロップバッグ

ツアーと同じく、435, 782km地点のLoudeacで回収できるグッディのドロップバッグサービスを利用。
入れた荷物は以下。

  • 着替え・タオル
    道中ホテルを取っていないので、必須ではなくとも着替えられるなら着替えたい。
  • 予備チューブ(R'Air
    TPUチューブを信用しきれなかったので予備の予備。
  • 予備バッテリー
    モバブ(10000mAh)とGoProのバッテリー。
  • 食料品
    携行用の補給食に加え、ホテル近くのスーパーで買った野菜ジュースを投入。
    PCのレストランにもサラダはありましたが、こうして総合的に補給できたのは良かった気がします。
    アルファ米は持っていきませんでしたが、おにぎりとか作っていた人は道中羨ましく映りました。。
    基本的にPCのレストランは時間もお金もかかるので、補給食とは別に食料品を買い込んでここに詰めても良かったかもしれません。

人によっては別業者であるJFTのドロップバッグサービスも併用してFougeres(292km、928km)でも荷物を受け取っている方も。
頻度としては少し過剰気味ですが、携行品を減らせることやリスクヘッジなどを加味すると一考の余地はありそうです。

おわりに

今回は手配・装備などの事前準備周りとその所感を振り返りました。
次回以降は時系列に沿って記憶を掘り返す予定です。

【ブルベ】BRM429 いわき600 参加 後編

行きはよいよい、帰りは…

前半後半で全く違う展開となった、AJたまがわ主催の「BRM429 いわき600」に参加・完走してきました。
今回はその後半、復路が対象です。

前半はこちら knog.hatenablog.com

仮眠について

PC5までの状況を踏まえ、今回はまとまった仮眠は取らない事にしました。

理由の一つは、強風の平坦路が嫌いだから
今回の仮眠場所の候補は340km地点か370km地点で、当然どちらを取っても大体560km地点までは平坦向かい風。寝れる時間はともかく、横になった後200km向かい風を走りたいかと言われると否。
風の強さが読めず仮眠時間も計りづらいので、だったら勢いで走れるところまで走ってみようかという魂胆です。

またペース次第では早い時間帯に神栖・銚子を抜けられます
数少ない情報によると朝から昼にかけて雨が強くなると聞いていたので、車も少なく雨も弱いうちにこの辺りを通過したかったのも一つです。

そうした戦略上の理由もいくつかありましたが、とはいえ結局のところ、単純に興味本位です。
仮眠無しの600は未経験だったので、タイムを縮めやすいこの平坦ブルベなら負担も少ないし丁度いいかなと。

とはいえ前日普通に仕事上がりから準備をした寝不足の状態なので、どこかしらで簡単な仮眠は必要ということは念頭におきつつ、進んでみることにしました。

PC6 315.7km

追い風の往路が終わり、PC9までの250kmはほぼ向かい風。
それに向けこの区間の半分ほどは海岸へ向け一旦東に進みますが、その時点で横風を強く感じます。

そして折り返し。ただただ強風が押し寄せます。
コンスタントに風が吹いているのですが、強い時は200Wで20km/h出ない状態でした。
ここから往路で使ったコースに合流するまでトンネルをいくつか経由するのですが、トンネルと並行して風が吹いているので風よけどころか圧が増しているような印象。

南下して10kmも走っていないのですが、ほうほうの体で「PC6 セブンイレブン いわき平豊間店」に到着。

Twitterでも到着報告してるんですが、これ、どう見てもPC5の写真なんですよね……。
どうも写真撮り忘れていたようなんですが、既にメンタルが侵されていたのか色々と気づけなかったようです。

先頭の方は日立の快活まで目指す予定にしたらしく、このPCで少し多めに休憩を取ってそこまで一緒に走ろうという事になりました。
正直ここからの道は話し相手の一人も欲しいところなので、ありがたい話です。問題は、PC2までの様子を見るに途中で千切られそうなことですが…。

PC7 421.6km

同行終わりまで 大体366km

再び旅仲間が出来たのは助かりましたが、風の強さは変わりなく。トンネルの前後などは強烈さに思わず爆笑。

普段であれば車の少ない夜間は会話をしつつ走ったりすることも多いのですが、今回に関しては風の強さと地脚の差で段々とその余裕が消えていきます。ついでにカロリー不足の状態になってきたので、いい感じの飲食店があったら離脱する旨(という名の予防線)を伝えておきます。

途中何度か離れて追いついてをしつつ20kmほど走ると往路に合流。
暗くてすれ違う自転車がブルベ参加者かも正直直前までわからない状態でしたが、とりあえず片端から手をぶんぶん振っておきました。加えて何人かには「風がやばい」と心からの叫びを伝えました。彼らの復路に幸あれ。

また、(確か)この辺りから雨がちらつき始めます
聞いてないんですが、早くありません…?と当時思っていましたが、今改めてEpic Ride Weatherの予報を見ると確かにこの辺りの時間帯で軽い雨予報。

その後信号で分断されてしまい大きく距離が離れたため、追いかけることを諦めて雨具を着込み、マイペースで走行再開。

しばらく走ると、途中のコンビニで例の方が休憩されているのを発見。いくらか先に進んだところのラーメン屋に寄りたかったので少し迷いましたが、件の店の位置を覚えていないのと、これまでの先方の様子から姿が消えたこちらの待ちも込みでの休憩だった可能性を捨てきれなかったため、再合流して休憩することに。

ここでグロスを確認したら、PC5までの25km/hに対し、僅か50km強で23.3km/h程度まで落ち込んでしまっていました。
仮にこのペースで貯金が溶けた場合、250kmで8.5km/h消えて16.5km/h。不測の事態や合間の仮眠・天候の悪化などを加味すると少し心許ない気がするので、改めて快活等での仮眠案をボツに。

そして出発すること10kmちょっと、寄ろうと思っていた通称「にんたまラーメン(正式店名:ゆにろーず)」を発見したため、これ幸いと一声かけて離脱しました。これが本ブルベ走行中最後に参加者と会った瞬間。

直前にお弁当食べてしまったのが響き、完食にちょっと苦戦。

店内は食堂形式のようになっていて席に余裕があったため、食休みも兼ねて10分程度追加で席をお借りし、目を閉じました。

一人旅再開

先のラーメン屋から少し進んだところで仮眠候補地だった快活が右手に。
入り口をちらっと見た感じ自転車が1台あったように見えたので、予定通り仮眠場所を確保できたようです。
後に聞いた話では、途中から個室が取れなかった人も出ていたという噂でした。事前予約はしても確定で空いているとは限らないようですし、そこは運と速度次第といったところでしょうか。

時間がたつにつれ雨脚も強くなってきて、次第に土砂降りに。
今回は特に向かい風+土砂降りという条件のため、次から次へと雨が口に入ってきます。ヘルメットの通気口にもまっすぐ雨が入ってきて、吸水の限界を超えて頭越しに水が目に入ってきたり靴裏から水が浸水したり。
かつ速度が上がらないため雨に曝される時間も長く、ひたすらに忍耐の時間となります。誰だ夜なら雨まだ弱いかもって言ったの。
強いて言えば気温が高すぎず低すぎずで丁度良く、冷えなどには注意しなくてよかった点のみは感謝すべきでしょうか。

雨を飲まないようには注意していたのですが、それでも少し水中毒のような症状が出てきてしまい、塩飴をこまめに食べつつ「PC7 セブンイレブン 鉾田上釜店」へ。
PC到着前後は雨が少し弱まっていたので助かりました。

休憩中に誰かが通過していたら別ですが、そんな気配もなさそうだったので、多分先頭にいると推測。
誰かに追いつかれない限り人と会う事もないと考えるともの寂しいですが、皆が寝ている間に先行偵察してくるよくらいな気持ちで走ることとしました。

PC8 491.9km

鹿嶋まで 大体450km

相も変わらずの雨と風の中、鹿嶋へ向けて走行。
しかし途中で眠気が復活してしまったため、途中にあったコインランドリーへ立ち寄り。
雨で浸水した靴を乾燥機で乾かしつつ、その間再度仮眠。
基本雨の日限定の手段ではありますが、この手法は仮眠も出来て靴も乾かせての一石二鳥で良いですね。問題は結局すぐ靴が濡れることですが。

その後も雨が強くなったり弱くなったりを繰り返しつつ鹿嶋市街へ。鹿島スタジアムの前後は吹きっさらしの登り基調なので結構精神に来ました。

その先の大体半分くらいの地点にあるコンビニで再度休憩。
その時つい気になってWindyを除いたらこんな感じ。

確かに後の時間と比べれば風は微妙に弱いみたいですが、ほぼ誤差。

無言の抗議。

鹿嶋から

結局神栖を抜けるのは日の出時刻後になってしまいました。
なぜここまで急いだかという理由ですが、茨城、特に神栖の道路は車のタイヤ位置に沿って轍が出来ていて、雨だとそこに深い水たまりができます。

写真は鹿島寄りのまだ軽い部類で、利根川沿いになるとこれより深く広く、さらに路側帯は狭くなります。
そのため走行ラインが車線端(パンクリスク高)・車線中央となり、交通量が多い時間だと車線端か水たまりの中の走行を余儀なくされます。
そこで、本来褒められた話ではないのですが、交通量が特に少ない夜間・明け方を狙って車線中央寄りを可能な限り通行する作戦でした。

鹿嶋のあたりでは雨が小康気味でしたが、神栖に向けて再び重い雨雲が姿を見せるように。

もう水たまりとか関係ないな?

で、交通量の少ない時間帯を狙ったこの作戦ですが、ある意味で成功してある意味で大失敗しました。

走行ラインについては狙った通り車線中央を通っても2車線道路の交通を阻害しない状況だったので労せず走れましたが、一方で以下の条件が揃ってしまいました。

  • 交通量が少ない ≒ 飛ばす車が多い
  • 車線中央の走行 = 右車線と近い
  • タイヤ位置に沿った水たまり(右車線も同様)

何が起こるかは想像に難くありません。


要するに、思いっきり水ぶっかけられました。それも何度も。

肩口(というか姿勢的に多分全身)までかかるレベルの水量と水圧を伴って打ち付けられるので、思わず声を荒げてしまいますが、当然向こうに聞こえるはずもなく。一度やられたら二度目以降は慣れたと仰った方もいましたが、流石に厳しい…。

一応道路交通法第七十一条の一に「ぬかるみ又は水たまりを通行するときは、泥よけ器を付け、又は徐行する等して、泥土、汚水等を飛散させて他人に迷惑を及ぼすことがないようにすること。」、いわゆる「泥はね運転違反」というものがあります。法令に詳しいわけではないので滅多なことはいえませんが、水をかけられるたびそんな事を思うなど。現場を抑えるためのカメラは水没するので現場に持って来れないというジレンマがありますが。

とはいえ気を荒立たせるだけ無駄ではあるので、半ば諦めの境地で銚子大橋まで到着。往路同様指示に従って歩道を通ろうとしますが、風が強すぎて走行は危険と判断。登り区間は丸ごと押し歩きしました。

先行偵察的に、一応注意喚起も。(意味あったかはわかりませんが)

橋を通過して間もなく「PC8 セブンイレブン 銚子清川町店」。運が良いのか悪いのか、PC到着前後のみ雨が少し弱まる時間があって助かります。

辛く苦しい戦いでしたが、やっと向かい風区間を200弱消化して後一区間。海岸沿いからも離れるので、少し楽になると良いななどと夢物語。
少なくとも千葉側は茨城ほど雨が強くないと聞いているので、その点では安心したいところです。

…など考えていたら、また雨が強くなってきた……??

ところで休憩中仮眠明けであろう他の参加者の様子を眺めていたんですが、どうもそこまで雨強くなさそうな写真をちらほらと見かける気がするんですよね…。雨強いとそもそも発信する余裕ないと思うのでバイアスはかかっていそうですが、羨ましい。

PC9 558.8km

ここから晴れるよ千葉県内、と期待していましたが、そう上手くはいかず。PC8の休憩終盤あたりから再び雨脚が強くなりはじめ、再開する頃にはすっかり土砂降りでした。

思わずお天気チャンネル。銚子から飯岡までのアップダウンでもがっつり暴風雨に打たれます。

ところで、PC8の滞在中東のシャーマンと名高いGuranさんと天気についてのやりとりを少しさせていただいていて、その最中から雨脚が強くなった気がするんですが、気のせいですよね…?天気予報も見ず楽観的なコメントをこちらがしたからそう感じただけですよね……?

それはさておき飯岡に下った後ですが、往路と違って少し内陸寄りを進み、横芝のあたりからR126・R128に入ります。
雨のピークは飯岡周辺だったようで、その後しばらくして雨が止んだので雨具を脱ぎました。

ここまでずっと向かい風で走っていると一種の悟りの境地みたいなものが開いてきて、速度や出力に対する感受性が無になります。時速20km/h前後をキープしても何も感じなくなりました。
この状態でPCまで走るだけと思いきや、大網市街を通過してから風が再び強くなります。

写真だとわかりづらいですが、木がかなり傾いでいます。200Wで17km/hとかざらでした。

最後の最後まで追い込まれつつも、ようやく南下の終点である「PC9 セブンイレブン 茂原長尾店」に到着。

もう後は消化試合。

Goal 603.0km

PCからすぐ北に向かい、外房有料道路へ。久しぶりに向かい風ではなくなりましたが、自転車ってこんなに速度出るんですね…。と謎の感動を覚えます。惜しむらくはずっと登り基調で差を実感しづらい事でしたが。

肝心の外房有料道路ですが、近年は茂原側の入り口から誉田までの1車線区間が有料、誉田から鎌取までの2車線区間が無料でした。が、今年2月より全線無料開放となり、大木戸の料金所で30円を落とす必要がなくなりました。

www.pref.chiba.lg.jp

今年の4月頭に一度様子を見に来た際にも大木戸の料金所の撤去は始まってはいたのですが、まだゲートを通過するなどの面影は残っていました。そこから一月弱のうちに料金所は完全に撤去され、脇に新たに敷設された道を通るように。

この辺りからは実家が近く非常に馴れ親しんだ道となり、凱旋をしているような心持ち。
しかし散々向かい風と闘ったので最後は追い風になってほしいものですが、ほぼほぼ横風。
ついでに千葉に入ってから再び通り雨に打たれ、最後の最後まで締まらない形となりましたが、ゴール地点の「デイリーヤマザキ 船橋高瀬町店」に到着。
33時間21分で完走となりました。

到着時刻の15時20分くらいに対し、ゴール受付の開設が15時か15時半のどちらだったか忘れてしまったため、少し時間を潰してからゴール受付へ。

多分一番乗りだろうということで、デイリーヤマザキのレジ前で売られていた「切り落としバウムクーヘン」をいくつか差し入れに携えていきました。完走の先着順にはなったと思いますが、何人かに行きわたっていたら嬉しいですね。

ゴール受付は想像通り一番乗りだったらしく、折角なので他の参加者の方が到着するのを待ちつつ長めに滞在。
販売予定のオダックスジャパン缶バッジを見せていただいたり、同じく仮眠ほぼ無しで走り切った7時スタートの方と苦労を分かち合ったりしつつ、帰宅時間が遅くならないうちに退散。
丁度そのタイミングで道中ご一緒した方も3番目の完走受付にいらっしゃって、軽く挨拶をしてから帰途につきました。

おわりに

個人的にはそこらの登るブルベよりも苦戦が想定された2日間でしたが、その想像を超えてハードなブルベとなりました。
雨装備が不足気味だったのも一因ですが、平坦+強風+強雨の3コンボにすっかりやられたような形で、雨ブルベは暫く遠慮したい所です。

結局のところ、本ブルベで最も風雨厳しかった人選手権は誰が優勝だったんでしょうね。想像したくもありませんが結果は気になります。

何はともあれ、皆様お疲れ様でした。

【ブルベ】BRM429 いわき600 参加 前編

行きはよいよい、帰りは…。

前半後半で全く違う展開となった、AJたまがわ主催の「BRM429 いわき600」に参加・完走してきました。
今回はその前半、往路が対象です。

概要

千葉船橋をスタートして茂原に向かい、海岸沿いにいわきまで北上。そのまま折り返して茂原・船橋へ戻るド平坦コース。

詳細は以下開催概要ページを参照
ajtamagawa.org

見るからに風との戦いが中心となるコースで、普段であればまず避けるのですが、今回はなるべく早く確実にSRを取っておきたかったため参加する事としました。

肝心の天候は2日まとめてこんな感じ。

気温は前週の西上州と打って変わって終始温暖。
ただここ最近のブルベの中でも特に風が強く、往路は追い風ですが復路がそれより強い真っ向からの向かい風。加えて復路で雨の気配。
2週連戦という事もありますし、正直この予報を見ただけで回れ右したい衝動にかられますが、認定は必要なので出走。

スタート地点は家から近いので6時スタートで申込。

準備

今回事前準備の時間があまりとれず、ルート引きは前日、仮眠用の宿を探したのは直前の火曜。GW中という事もあり丁度良い場所に宿の空きがなく、久々に宿無しで挑むことに。
このコースは340km地点に関の湯、370km地点に快活クラブ日立北店があります。同じ道を通過した4年前の那須600では快活で仮眠したため、今回はそれらを第一目標に臨機応変に行くことにしました。
実は快活を利用したのは当時が初めてで、登録店舗が日立北店だったりします。なのでちょっと思い出深かったり。

雨が降るとは聞いていましたが、(予報を適当にしか見ておらず)ちょろっと雨が降る程度の認識だったので、泥除けに加えてレインジャケット、レインシューズカバー程度の軽い雨対策程度の装備を用意。
本当は防水の靴下・グローブ・インナーキャップなども使う予定でしたが、当日その事をすっかり忘れて晴天装備にしてしまいました。
これらを後に後悔することになります。

スタート前

スタート地点の船橋親水公園は自走で1時間程度なので、今回も自走。
見渡す感じ、流石に今回は泥除け付けている方が多かったです。

飲み物買いに行っている間にブリーフィング始まったりしてしまいましたが、特にトラブルもなくW0でスタート。

今回は6時スタートと早いのでラジオ体操はなしです。

早速帰りたくなってる。

PC1 56.7km

往路はほぼ追い風ですが、船橋から長柄あたりまでは南下のため若干向かい風。

前後の方と「復路考えたくないしいわきまでの片道300で良くないです?」なんて話をしつつお馴染みの道を南下。

どうしても最初の内は塊になりやすいので、車間を切ったり後続引き連れて抜け出したりはしましたが、蘇我を抜けると道も狭くなるので追いついた先で抜け出すのも簡単にはいかず。

やむを得ずぶら下がって走っていると、長柄ダムの近くで茂原で同日開催のキャラクターエンデューロへ応援に行く方とお会いしました。そういえばこの日でしたね。

丁度その辺りでアップダウンが少しだけ出てきたため、集団から抜け出して一人旅を開始…と思いきや一人後ろについてきた方が。どうも集団遅くて困っていたため誰かが動くのを待っていたとのことで、こちらの動きに合わせたようです。
困るくらいなら誰かを待たずとも抜け出せば良かったのでは?と思わなくもないですが、性分とか戦略面とかは人それぞれ。こちらとしては旅の仲間も出来ますし丁度良かったと見るべきでしょう。

折角なのでお話したり先頭代わったりしつつ2人で「PC1 ファミリーマート長生一松海岸店」に到着。
最初のPCなのに誰もいません。先頭疑惑が若干出ましたが、とりあえずコンビニが空いているのは良い事なので気にしない。

このくらいの距離だと大きめの集団でPCに到着するイメージでしたが、出発までに後続で到着したのは2人ほど。
ここまでご一緒していた方は、どうもこの先も一緒に行くつもりらしく待っていただいていたため、連れ立ってリスタート。こちらが休憩先に終わっていた場合確実に一人で勝手に走り出していたので、この辺も性格出ますね。

PC2 119.0km

ここからが今回の往路の醍醐味、追い風を受けつつ九十九里浜沿いを北上。
再び先の方と信号で先頭を代わったりしつつ2人で走りますが、どうやらあちらの方が地脚が上。そのため半ば引きずられるようにオーバーペースで走行。足川浜までの40kmを40km/h前後で巡航したようで、大分疲れてしまいました。
一区切りついたところで体力温存のため、もう一人には先に行っていただいて一旦ペースダウン。
その先で銚子手前の登りやドーバーラインのアップダウンが控えていますが、平坦疲れには助かりました。
ドーバーラインから見える海は嫌いではないのですが、下りの最中はあまり余所見できないのが困りどころです。

そうして数分遅れて「PC2 セブンイレブン 銚子犬吠埼」に到着。

追い風400でも同じようにオーバーペースを後悔した気がしますが、あまり学習できていませんね。

PC3 193.3km

銚子大橋を指定通り歩道で渡り、茨城県へ。
暫く狭い道が続きますが、R124が2方向に分岐する箇所から2車線になって少し走りやすくなります。

神栖は横風気味だったためゆっくり走り、鹿嶋辺りから再び追い風も感じやすくなったことでペースアップ。

鹿島スタジアムでは当日試合があったようで、サポーターの方々が集結していました。

正直特筆すべき事柄はあまりないまま、特に何事もなく「PC3 ファミリーマート 鉾田上釜店」へ。

ここで店員さんに、自分が先頭から2番目であることを教えていただきました(先頭はPC2までご一緒していた方)。道理で新しい参加者と会わない。

PC4 258.8km

PCを出てすぐ大洗に。
本コースは海はともかく浜辺を見れる箇所は結構限られている印象。

聖地巡礼への気持ちはさておき、お馴染み鳥居下。

大洗を抜けたらひたちなか市を抜けてR245・R6へと順に接続。この辺りから小さいアップダウンが増えてきて、平坦疲れを癒してくれます。

R6合流後は仮眠候補地の快活・関の湯などを横目に「PC4 セブンイレブン 北茨城中郷店」まで一直線。

確かこのPCから後続の方が現れなくなって、参加者との交流がPC到着のたび入れ替わりになる先頭の方と会話する程度になります。
その方が若干水中毒の気があるようだったので、手持ちの塩飴を譲りつつ仮眠場所の相談。先方はいわきで休むか快活まで行くかで悩んでいるようでしたが、追い風のおかげでグロス25km/h近くとかなり早いペースで来れているので、こちらは滞在無しも本格的に視野に入れ始めました。

PC5 297.2km

実質的に往路の最終区間
途中「勿来(なこそ)」という場所を通りますが、ここの読み方は今回初めて知りました。どうも勿来関(旧:菊多関)という関所があり、蝦夷に対して「な来そ(大意:来るな)」とした語源が有力なようです。
関所跡は少し興味を惹かれましたが、下調べも足りていなかったので今回は遠慮しました。

勿来を抜けてからは久しぶりに海の気配が少ない緑の中を通過しつつ、いわきまで道なりに北上。この区間、PC5の直前までPC4から37kmほどずっと直進です。

途中「湯元」と名の付く地域を通過して温泉いいなーなどと思いつつ、「PC5 セブンイレブン内郷駅前店」に到着。

ここまででほぼ半分、スタートから丁度12時間程度。ギリギリ日没前に到着することができました。

たのしい往路はここまで。以降は後編に続きます。

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【ブルベ】BRM422 西上州300 参加

(体調)回復走。

そんな位置づけにすべく臨んだ、AJたまがわ主催の「BRM422 西上州300」に参加・完走してきました。

※翌週に別ブルベを挟んだため一部記憶が怪しいです。ご容赦ください。

概要

二子玉川から秩父経由で湯の沢トンネルへ向かい、越生のあたりを通りつつ二子玉川まで戻る、前半に登坂が集中しているコースです。

詳細は以下開催概要ページを参照。

ajtamagawa.org

当日の天候ですが、前半登りきるまでが向かい風、帰りが追い風の予報。

準備

昨年よりガーミンの「RALLY RS200」というパワーメーターを使っていましたが、それを手放して4iiiiのパワーメーター(Gen.3)に交換することに。また折角なのでSPD-SL→SPDへの移行も実施し、合わせてシューズも新調。

蓋落下防止のため廃チューブで固定

問題はいずれも初投入で、接続確認しただけだったりクリート調整も碌にしなかったりで試走なしのぶっつけ本番であること。年々ブルベの扱いが雑になっていて良いのか悪いのか。

週の半ばに一度体調を崩したので出走が危ぶまれましたが、当日一定の回復はできたと判断しDNFラインは意識しつつ出走することに。

スタート前

スタート時刻が6時と7時で選べたので、遅い7時スタートでエントリー。
スタート地点である兵庫島公園は家から30km程度のため自走で向かいます。

当日の都心は車が少なかったこともあり、6時には到着。えらいけど寒い。

川沿いの高架下ともあって、進行予定の方向から強風が吹き込んできていました。これが今日の対戦相手。。

6時スタート組を見送り

クリートの位置を微修正しているうちにスタート時刻になったので、W0でスタート。

PC1 42.8km 青梅へ

この区間は頭半分ほど多摩川沿い。道が狭く車も割と通るため前走者を抜くのも気を遣い、しばらくは集団のまま。7時組のデメリットですね。
多摩川抜けた後も市街地で何度か大きめの渋滞に捕まってしまったため、止まる度にもう一人抜け出していた方とお話しつつ走行。

後に気付きましたが、この方追い風400にて弁天島での日没に立ち会っていた方でした。ついでにJAPAN RANDONNEURS 8(今年のRAAM出場チーム)のステッカーもしており特定容易なはずでしたが、その辺に気づいて以後は話す機会があまりなくRAAMの応援お伝えでませんでした。すみません…。

奥多摩街道

青梅に近づくにつれ車も減り、順調に「PC1 ファミリーマート青梅成木街道」に到着。
前週サイクルモードを覗きにいったので、図らずも一週置いて青海・青梅を訪問。

PC2 94.7km 山伏峠

PC1までもじわじわと登っていましたが、ここからはもう少しメリハリのある登りが混ざってきます。
まずは県境を小沢トンネル経由で超え、続けて山伏峠へ。

この辺りを通るのは初めてだったのですが、Twitterでよく見る看板を頂上に見つけて一気に馴染み深い気持ちに。ここの看板だったんですね。

よく見かける気がする看板

丁度このタイミングで6時スタート組最後尾と思われるグループに追いつき、撮影の順番待ち。
向こうにもKUOTA乗りがいたようで話を振っていただきましたが、最近この手の話題になると「今は亡き(※現在製造終了)」というフレーズを挟むのが定番化してきた気がします。悲しい。

下ったあとは秩父市街へ。下りきった交差点の信号待ちで先の区間でお話してた方が、後から来た10台近いバイクの集団に埋められてしまっていました。南無。
秩父は「あの花」の聖地だったようで、幟をいくつか発見。

その後更に進んで「PC2 ファミリーマート 秩父小鹿野町 」に到着。

山伏峠を越えたあたりから再び風も出てきて不穏な感じ。

PC3 149.1km 志賀坂トンネル&湯の沢トンネル

この区間で本ブルベでの登りの目玉となる2つのトンネルを通過しますが、どちらへ向かう道も長距離緩勾配の登りとなっており、ほぼクライムプロ区間と下りのみで構成されるようなプロファイル。

志賀坂峠は頂上に近づくにつれ勾配が増していき、ここで6時組を何組かパス。
時刻は昼過ぎでしたが、風が適度に吹いていてくれたおかげで暑さはあまり感じませんでした。まさか風に感謝する日が来るとは。

志賀坂トンネル

下りきったらすぐ次の長距離緩勾配のクライムプロ。
この手の登りはダレてしまうので嫌だなあと思っていたら、狙いすましたように「道の駅 うえの」が。この道の駅限定だという十石みそソフトを食べつつ休憩しました。

十石みそソフト

休憩中に後ろから参加者が続々追いついて来ましたが、誰一人として例外なくこの道の駅に吸い込まれていました。考えることは皆同じですね。

その後は湯の沢トンネルに向けて再び登坂。
湯の沢トンネルは3.3kmほどあるかなり長いトンネルとのことで、例年であれば迂回路として塩ノ沢峠(+8.3km)が許可されているようです。しかし今年は近辺でラリー(ネコステ山岳ラリー?)開催のため通行止め。そのため湯の沢トンネルは不可避です。 (塩ノ沢峠に挑まない丁度良い理由ができました)

湯の沢トンネル

肝心のトンネルは長いは長いですが、下り基調であることと交通量が少なかったこともあり特に危険も感じず通過。

そして下り。後続の車に道を譲っていると、ラリー帰りの出走車両が追い抜き。

畑こそ違いますが、こういったものも格好良くてロマンを感じますね。お疲れ様です。


……。
…なんかコーナー攻めてる気がしますが大丈夫で

縁石に後輪引っ掛けてスリップ。

幸いにも遅滞なく持ち直していたので流石という状況ではありましたが、抜かしざまにこれをやられるのは心臓に悪い。
公道でまで攻めなくていいんですよ…??

その後若干警戒しつつも下りきり、「PC3 道の駅 オアシスなんもく」に到着。

写真ありませんが、運営スタッフがここに設営して待機いただいていて、参加者の動向を確認くださっていました。(シークレットPCではない)
折角なのでと購買のおすすめを聞いて、桃プリンとパンを購入。美味しかったです。

パンを食べつつ他の参加者とおしゃべりもしましたが、うち一人は400,600は苦手であまり参加しないけど、代わりに翌週本州縦断1900に出るとのこと。たしかに600超えると要求グロスは下がりますが、大分極端では…?と思ったり思わなかったり。
本記事公開日現在が出走期間真っ最中のため、無事を祈るばかりです。

PC4 211.6km 小前田駅

大きな登りは終わったので、後は基本消化試合。
まずはR254に沿って東進し、群馬を抜けます。が、横風が強い。

鯉が綺麗に泳いでます。
リムブレーキ×ローハイトリムの自分でさえ結構ハンドル取られましたが、ディスク×ディープリムの方々とかどうだったんでしょうね。

しかしこの道路、車側に凄く丁寧な方が多い。逆に申し訳なくなってしまうほど慎重に追い抜いてくださる方が多くて、ありがたいけど集団で来てごめんよ…という気持ちになりました。互いへのリスペクトは大事。

横風区間をやり過ごし、進路が南東に変わってもそこまで追い風を感じられない中、次のPC。

お馴染み小前田駅
ここが今回参加にあたっての隠れ目的地の一つだったので、明るいうちに間に合って良かったです。


……。あ、どうやら今回小前田駅はPCではないそうで。さいですか。

茶番はさておき、真のPCである「PC4 ローソン 川本店」へ。

この辺りから日も落ち始めて気温が下がってきたため、上着を着込みます。

PC5 262.0km 青梅へ戻る

青梅に向け、アップダウンが再び増えてきます。
ついでに笛吹峠という名のちょっとした登りがありますが、正直峠と言える規模でもないのでアップダウンの範疇でしょう。

越生から青梅へ抜けるルートって結構ブルベによってバラバラなイメージがあって、今回はこう行くんだ、みたいなのは少し楽しみだったりします。

ただこの辺りから前日までの鼻炎が再発してきて、鼻をズルズルいわせながら走っていました。おっと、鼻かんだら鼻血出た。困った。

ちょっとトラブルがありつつも「PC5 セブンイレブン青梅日立前店」に到着。

外は本格的に冷え込みを見せており、昼の暑さを犠牲に暖かめの装備で来たことが功を奏しました。

Goal 302.6km

この区間は往路との被りが多く、それに従い帰るだけ。
ですが、補給量減らしてPC滞在時間減らしてみようという最近の試みの塩梅を間違えたのかガス欠気味。この辺はまだ経験不足が否めません。
PC3以降でも思ったほど速度が伸びなかったこともあり、ゆっくりでも完走できるしいいかと開き直って補給もせず激遅ペースで消化。

そのままゴール地点である「ファミリーマート 天神森橋店」に到着し、その後兵庫島公園のゴール受付へ。
15時間30分ほどで完走となりました。

屋外なので早めに退散も考えましたが、結局後続の完走者が何組か来るまでテントでおしゃべり。

落ち着いたあとに退散し、家まで再び自走して帰宅しました。

おわりに

体調について、走っているうちに若干残っていた不調由来の違和感は気にならなくなっていました。鼻炎は変わらずでしたが。
体調回復走と言えるような、言えないような…。

コースについては、流石洗練されているというか走りやすいところをひたすら通していただいた印象です。風については仕方ない。

翌週にはいわき600が控えているので、良いウォームアップにもなりました。
参加された皆様、運営の皆様、お疲れ様でした。

…あれ、翌週の天気予報が不穏な感じ……?

【ブルベ】BRM311 NT Mountain200 参加

グルべへの誘い

運営サイドからの執念のようなものが感じられた、AJたまがわ主催の「BRM311 NT Mountain200」に参加・完走してきました。

概要

金町を始点とし、筑波連山にある上曽峠を経由して松戸まで戻る平坦コースで、全体通してのクライムプロの区間総数は脅威の " 1 " 。
登坂よりも信号・渋滞峠が厳しそうな、参加ハードル低めの都市型ブルベです。

詳細は以下開催概要ページを参照。

ajtamagawa.org

同日開催のブルベとして、例えば同じ200kmで4000mUPする秋葉原(裏)なども東京都心部スタートで気になりましたが、スタート・ゴール地点共に近所であるという一点でエントリーしました。秋葉原の場合ゴール地点が熱海だったのでちょっと遠い。
付け加えると、本ブルベの主催者様と昨年別のブルベで偶々お会いしていて、その際に近くに越したので金町スタート何個か出るかもしれないです〜とお伝えしていた縁もあります。

といいつつも結局はハードなものを避けて差し込みやすいものをとりあえず差した、くらいな温度感です。すみません。

準備

2週間前に烏山300に出走したのですが、当時以下の困りごとがありました。

  • ペダル型パワーメーターのメーカー交換対応による予備ペダルの使用

  • (筋トレによる)激甚な筋肉痛

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まずパワメについては、この間に交換品を受け取っているため解決済。

次に自業自得な筋肉痛ですが、これは土曜の出走に対し木曜に痛みが引きづらい箇所の筋トレをしたのが原因。回復が間に合わないのならば、対策は火を見るよりも明らかです。

木曜ではなく水曜に筋トレをすれば良い。

それでも若干間に合わなかったような記憶がおぼろげにある気もしますが、多分思い違いでしょう。完璧ですね。

閑話休題

事前準備にてまずはキューシートを入手しての確認ですが、やたらシートが多い。

中央2枚に何かある

内容はシート名の通りで、グルメポイントが10、松戸のラーメン店が6軒ほど丁寧に紹介されていました(グルメポイントはキューシートNo.に対応)。来年はより一層充実しているはず。
いっそグルメポイントへの立ち寄りがシークレットPCなのでは?と疑ってしまうような、グルべをさせたいという強い意志と圧を感じました。
このブルベは初心者の参加も多そうなので、そうした人達へこういった楽しみ方も教える、という観点もありそうです。
コース中の美味しいお店を探すという事は労力的にも普段そこまで意識しないので、ありがたく使わせていただきます。

スタート前

エントリー理由が近所というだけあって、明るい時間に家を出ます。

新しいパワーメーターのサイコンへの登録は出走前日に箱から取り出して済ませているので、ひとまず接続と校正を……あれ、接続しない………?電池残量は確認したはず、それともまた不具合…………??
交換直後ということもあり不安がよぎりつつ、一旦再起動させようかとペダルに目をやr

シマノのペダルついてる。

確かに箱から出して登録はしました。それ以上でもそれ以下でもなく。不具合があったのはそれで満足したこちら側だったようです。

そんなこんなありましたが、家の目の前だったのですぐにペダルを交換し、スタート地点の葛飾大橋へ自走。


初心者への説明に加え、昨今SNSでブルベ中の良くない振る舞いが出回ったりしている辺りに釘を刺す意図もあってか、丁寧にブリーフィングを進行いただいたのちにW2でスタート。

PC1 49.1km たのしいR464

まずは茨城ではなく、成田に向かって東へ。
メインのR464に限らず区間全体を通して常に短いアップダウンを繰り返しますが、直線的かつ程々な勾配でスピードも乗せやすく、走っていて楽しい道です。
車線合流地点など注意が必要な箇所もありますが、そこは譲り合い。

R464

所々で軽く渋滞にぶつかったりもしましたが、概ね順調に成田へ到着。

成田駅

千葉県民お馴染み(?)成田山新勝寺の総門のすぐ近くを通過。

成田山

今回はお参りこそしませんでしたが、参道にある雷神堂で食べ歩きの割り煎餅を購入。
小さい頃から成田に来るたび買っていたので、成田といえばでイコールになっている節があります。

このために用意した中身スカスカのフロントバッグに煎餅を詰め込み、すぐ近くの「PC1 ローソン成田寺台店」へ。

この煎餅を途中でかじりつつ走ろうと思っていたのですが、結局最後まで食べず。食べ歩きとは。

PC1

PC2 101.5km パワメ死す(??)

再び新勝寺の裏手を掠め、乗馬倶楽部にいた馬を横目に若草大橋へ。いつも通り20円を支払います。

料金ボックス

ここから土浦へと向かいますが、途中から後ろについてきていた方に声をかけられたので、これ幸いと会話を交しつつ北上。

PC1までは終始無言ツキイチされたりしていたので、意思疎通が出来るってすてきだなと思うなど。

牛久大仏

この辺りでパワーメーターの接続がバッテリー警告もなく突然切れました。またか、またなのか……?と戦々恐々としつつも一旦放置。

それはさておき茨城側のコース。先日走ったばかりの烏山とは向きこそ逆ですが、所々で同じ場所を通ります。

ただあの時とは違い、風は良好。向かい風区間も少しありましたが可愛いものです。

赤:NT(左周り)、青:烏山(右回り) © OpenStreetMap contributors

キューシートで紹介のあったグルメポイントを発見したりもしましたが、空腹を感じなかったため立ち寄りはせず。

土浦駅周辺は少し渋滞気味でしたが、DNFしやすくするため駅前を通したとのこと。優しい。

そのまま「PC2 ファミリーマート 千代田工業団地店 」まで一本引き。

PC2

問題のパワーメーターですが、何故か電池蓋が緩んで外れかけていたことが原因だったため復活。 正直心当たりはないのですが、確実にこちらの不手際ですね。。あらぬ疑いを何度もかけてすみません…。
電池蓋落として失くさなかった事に感謝。

PC3 126.4km 唯一の山

PCを出て、コース中唯一のクライムプロ区間へ。
先の区間で一緒だった方はPC出て間もなく別れたため、再び一人へ戻ります。

相も変わらずアップダウン中心ですが、25km程度と短い区間のうち最後6kmほどは上曽峠までのまとまった登り。
前半3km程度は湯袋峠への登りで、時たま10%近くになりますが基本7%くらいで安定。道も広くて綺麗なので登りやすい。
登りきった後はそのまま北筑波稜線林道へと接続し、上曽峠へ。前半とは打って変わって細く見通しが悪い道となり、勾配ももう少し厳しくなります(数値は忘れました)。

林道入口

林道と聞くと警戒が先に出ますが、今回は中央や両サイドに堆積物がある以外概ね問題なし。
登りきった後少し下った県道との合流地点がPC3 (フォトコントロール

PC3(フォトコントロール

PC4 151.3km 向かい風

メインディッシュは終了し、千葉方面へ帰ります。
峠の下りはおっかなびっくり走っている車で前が詰まっていたため、それに合わせてゆっくり下山。

下りきって少し進んだ先に、グルメポイントとして紹介されていたお店があったので立ち寄り。
外も暖かくなってきたのでプリンソフトを購入。

つくばぷりん ふじ屋
プリンソフト(ベンチにカラメルついてしまってすみません…この後拭きました)

ここから南下しますが、それに合わせたように向かい風。さらにはアップダウン豊富だった前半と違いほぼ平坦。
前々週の烏山や前週の高崎(人が飛ばされそうな爆風だったらしい)など直近のブルベに比べればそこまで強くないのが幸いですが、風が敵な事には変りなし…!

勢いは落ちましたが、一応「PC4 ファミリーマート つくば長高野店」に到着。

PC4

Goal 200.8km 渋滞との闘い

PCを出てしばらくは同じように平坦ですが、千葉に近づくにつれアップダウンが復活してきます。それに合わせて私の元気も少しだけ復活。

県境は利根大橋を渡りますが、橋は自歩道推奨とのことで退避。この辺りから車が一気に増えます。
橋を渡りきってすぐ車道に復帰しましたが、渋滞が始まっていて一向に進まず。安全に通れる路肩もないので一緒に流されますが、5km進むのに20分以上かかっていました。

綺麗な並木だったんですが、映りが良くない…。

結局流山前後までは渋滞に捕まり続け、今日イチの疲労感を感じながら「ゴール ローソン 松戸樋野口店」へ到着し、ゴール受付へ。
日が落ちる前に到着することができました。

Goal

ゴール受付

家も近いので帰宅も爆速。

おわりに

完走認定時間は10時間弱でしたが、意外にもこのタイムで2番時計だったようで、9時間未満はゼロ。多くの猛者が他ブルベに流れたりグルべを満喫していたりした事が推察されます。
今回何故か異様に腹持ちが良くて、食事の必要性をあまり感じなかったのは良かったような残念なような。

道中シークレットPCの設置もあったのですが、シークレットの存在を知らずスルーしかける人も多かった(一人は本当にギリギリだったらしい)ようで、それだけコロナ禍以降での新規の参加者が増えた証左とも言えそうです。

日が出てから家を出て、日が落ちる前にゴールするという、ブルベというよりは少し遠出したサイクリングというのが正直な所感ですが、それだけ気軽に走れて気軽に楽しめた、そんなブルベだったと思います。
そんな気軽に都市を抜けられるコース選定の秀逸さをひしひしと感じますね。

以上、皆様お疲れ様でした。

【ブルベ】BRM225 烏山300 参加

追い風400の次は向かい風300
そんな一日だったAJたまがわ主催の「BRM225 烏山300 (2023)」に参加・完走してきました。

概要

開催概要ページ参照

ajtamagawa.org

スタート前

今回は船橋那須烏山を往復するコースで、アップダウンは控えめかつ最高標高も300m弱の平坦基調。
となると気になるのは風ですが、折り返し地点の烏山到着前後付近でこんな予報。

火曜日時点での予報(後に天気は好転)

往路が強めの向かい風ですが、逆に復路は追い風を受けられそう。ここを見る限りは。

風は億劫ですが、天候は好転。ですが、今回は出走時点で以下の不安材料を個人的に抱えていました。

  • パワーメーター故障対応
    前回のブルベでパワーメーター(Garmin Rally RS200)の不調が発生し、交換対応に。
    しかし在庫の都合で調達が間に合わず、今回は予備のペダルを使用。
    これにより想定されるのは、ペース管理の難化やスタックハイトなどの変化による影響。特に強風区間やPC1~PC2で予想される1%前後の平坦区間では数値を見たかったところ。
    とはいえ、これ自体は不便を感じこそすれ深刻な問題ではありません。

  • 股関節の筋肉痛
    自業自得案件ですが、気分で2日前に筋トレした影響で股関節周りに猛烈な筋肉痛が。スタート地点までの自走では上死点付近で痛みが走る状態で、可動域も狭く力が入りませんでした。
    今回パワーメーターが使えないので感覚で補う必要がありましたが、その感覚が機能しないという惨事。ブルベ前の筋トレは程々に。

特に筋肉痛が怖いですが、とりあえずスタート地点まで自走。

スタート〜PC1 57.2km 霧中の渡河

スタート地点はたまがわおなじみ船橋港親水公園。雨上がりでデッキがつるつる滑ったため、転倒者も出ていました。

ブリーフィング

ブリーフィング後の出走待ちの間、密かに楽しみにしていたのが地元の方々が集うラジオ体操。コロナ前に一度経験したきりでしたが、地元民と反射ベスト集団が揃って体操していた不思議な時間でした。
しかし今回ラジオ体操が始まったのはWAVE0の出発後。さらに場所も以前よりも遠い公園入口付近へと移動していたためか、今回の参加者は見た限り片手で数えられる程度…。
私は気付くのが遅れたり車検時に一時離脱したりはしましたが、残りは参加。大半の人がスルーして横を通り抜けていく光景に寂しさを共有したりしていました。

ラジオ体操を横目に出走していく参加者たち

そんな一幕もありつつスタート。ラジオ体操後の出発だったので団子は小さめ。

大神宮下近くを抜けて大利根橋へ北上する恒例?のルートですが、利根川前後で霧が発生。噂では濃霧注意報があったとかなかったとかで、所々で濃いめの霧に覆われました。危険の少ない平坦区間だったのでそこまで困らなかったことが幸いか。比較対象は渋峠400の超濃霧ダウンヒル

取手付近

上述の筋肉痛でろくに回せないのは難点ですが、この区間は風も控えめで問題なく「PC1(※) ファミリーマートつくば上郷店」に到着。
※正確には「PC」でなく「Control」と表記されていますが、以後PCで通します

PC1

PC2 129.7km ひたすらに風

益子や茂木を経由して烏山まで向かいますが、ここが最大の難所。
吹きっ晒しの中強風を正面から受けつつ、ほんの僅かに登っていく道を延々と北上。筋肉痛・微妙な登り・向かい風という3コンボにパワメなしで一定ペースを刻むのは私には厳しく、無心に風を割ります。
正直風と筋肉痛に意識の大半を持って行かれ、すれ違った参加者と諦めの爆笑を交したのが精々の記憶です。

茂木のアップダウン区間では風はそこまで気にならなくなるかなと期待していたんですが、そんなことは無く。登りはさらに厳しくなるわ下りは減速するわな状態で、愛車の極小径車(キャリーミー)に乗っている時と同じ気分でした。

息も絶え絶えでしたが、そんなこんなで「PC2 烏山高校北交差点」に到着。ここはクイズポイントとしての指定。

PC2の交差点前の石碑

すぐ側に「ふじや」というパン屋さんがあったのですが、他の参加者も何人か入っていて混んでいそうだったので断念。
ここからは折り返し区間。ここまで向かい風に翻弄されましたが、その分追い風ボーナスが得られるはず。

PC3 160.3km 追い風…?

復路には入りますが、PC3は東南東の方面。そのためこの区間ではあまり風に期待はできません。
コース的には茨城県境に向けて少し登り、その後は下り基調。登りの勾配もあまり厳しくないのですが、先の区間で気力が尽きたためゆっくりと。
筋肉痛は慣れたのか少し回るようになり始めましたが、それまでの代償動作もあって総合的なパフォーマンスは相変わらず微妙といった具合。
途中の道の駅は気になりましたが位置が中途半端だったためスルーし、「PC3 ローソン 常陸大宮山方店」に到着。

PC3

…この後南下にあたって追い風期待しているはずが、所々南から風を受けていたのは気のせいですかね??

またルートについて気になる箇所が一件あったので、以下別項で。

檜沢の新道?

記憶が確かならば151km地点。キューシートでは直進とされており、距離的にも参考ルートデータ的にも川の左岸を抜けていくのが本来の想定の交差点と思われます。

しかし、実際には川の右岸を抜けてまっすぐ下る(記事執筆現在では右折で侵入し、明後日の方向へと向かっている)道路が直進で接続するようになっていました。なので想定通りのルートを通るにはここで左折が必要。
一度通り過ぎましたが、途中で気づいたため後続に声をかけつつ引き返しました。一人はそのまま下っていきましたが、少し先で追いついたので道は繋がっていたようです。

これについて、以下リリースを発見。

県道常陸太田那須烏山線バイパスの供用開始について

曰く、「令和4年12月20日(火)午前11時から新しくバイパス供用するよ」とのこと。大体2か月前ですね。

対象区間は以下の通りで、件の区間とも一致します。
ストリートビューを見ても記憶とは少し違うので、道路開通に併せて交差点の形状が変わったと考えるのが自然そうです。

リリースより抜粋 緑が(多分)想定ルート、赤が新道

確認した限り、この道路は記事執筆現在でgooglemap・mapbox(ゼンリン提供)・mapfan・地理院地図の地図背景には反映されていません(道路データは未確認)。
OSMには反映されていましたが、いわゆる企業が整備している地図への反映はまだみたいですね。

PC4 200.9km ビーフライン

40kmほどの区間のうち、その大半はビーフラインという広域農道を通過します。
恥ずかしながら初見だったのですが、開催概要ページで「それなりに脚を鍛えてもらい、心地よく疲労感も味わえます」と触れられているように中々愉快な区間でした。
間断なく短いアップダウンが繰り返されるのですが、そこの最大勾配がいずれもぴったり10%。クライムプロは6ヶ所ほど設定されていましたが、正直クライム区間であってもなくても常にアップダウンがあるのであまり参考にならなかった印象。

これは平坦基調に入るのか?というのはさておき、こういった道自体は嫌いではないので丁度よい気分転換になりました。正直この日一番楽しかったまであります。
ビーフライン後半からは筋肉痛も多少跡を引く程度になり、最もコンディションの良い時間でした。

そんな感じで元気を取り戻し、「PC4 稲田駅」に到着。ここもクイズポイントです。

PC4

ビーフラインがそんな具合だったので風の影響は少なかったですが、次からが本番…のはず。

PC5 262.3km ちょっと追い風?

ここからは日も暮れはじめ、土浦を経由しつつまっすぐ竜ケ崎まで南下。笠間のゴルフ場まで気持ち登っているようですが、総じて下り~平坦です。
肝心の風ですが、南西に進路を取っているときは一定の追い風を感じましたが、南東方向は怪しかった記憶(逆だったかも)。風速も落ち着き気味だったので期待したほど速度は上げられませんでした。

PC3から補給を取っていなかったので、ふと牛丼を食べたい気分に。しかし土浦に入るまで一切の影がなく、土浦市街に入ってやっとこさ現れたすき家で休憩。

その後牛久大仏側を通りつつ、「PC5 セブンイレブン竜ケ崎半田町店」に到着。
大仏様が頭の天辺だけ赤色灯ついているんですが、毎度写真を撮り忘れます。

PC5

色々あって長く感じましたが、ようやく最後。方向的にも追い風が期待できます。

Goal 301.0km 追いうちの向かい

PC5出発直後、唐突に小雨が降り始めました。(雪と言っている人もいたようです)
文字通り雲行きの悪さを感じつつ、若草大橋を経由してゴール地点の船橋に向かって南西へ。
癖で若草大橋の料金箱に20円入れましたが、料金徴収時間少し過ぎていたようです。

注意すべきはキューシートやブリーフィングでも再三案内された八千代~船橋に接続する区間で、街灯も柵もなく、軽車両でギリギリであろう幅の道。(写真忘れました)
信号や接続などの都合上そこを通すことになったという話でしたが、道幅が特に狭い区間自体はそこまで長くなかったのでライトの光量を上げつつ通過。

そうして船橋市まで入ればPCまでほぼ一直線…なのですが、最後の仕上げとばかりに船橋市内は終始横風気味の向かい風。風速も体感でこの日3番目の強烈さでした。
なお2番はPC2までの虚無区間1番はゴール後の帰宅区間です。

帰宅方向から強烈な風が来ていることに早くも震えつつ、「Goal セブンイレブン 船橋夏見1丁目店」に到着。
その後船橋駅近くのゴール受付会場へ移動し、15時間強で完走認定。

暖かいコーヒーをいただいてお話などした後、覚悟を決めて帰宅の途につきました。自転車ごと押し戻される程度には爆風でした。

ゴール地点
ゴール受付

おわりに

風や身体トラブルや特に風など色々な要因が重なって中々に大変なブルベでしたが、コース自体は一部路面を除けば信号も少なく快適でした。
出走完走率も9割超えていたようです。皆様お疲れさまでした。

……再来週のNT Mountainも一応エントリーしているんですが、また向かい風200だったり主催者パワーで雨降ったりしませんよね?ね?